沿革と活動
「真向法」は昭和8年、長井津(わたる)先生によって創案された健康法です。
当時先生は大病を患われ、身心共に奈落の底に突き落とされたような状態でした。そこで先生は、病気は治らないまでもせめて心だけでも救われたいとの思いから、仏典を読まれました。
その仏典の中に、仏弟子たちが釈尊に対して礼拝をしたというくだりがあり、その礼拝を毎日朝晩続けられました。ところが心の救いを求めて始めた礼拝でしたが、日が経つにつれて体にも多大な影響を与え、元の健康体を取り戻されました。
この体験をもとに先生は、病気で苦しんでいる多くの人々にこの妙法を伝えて、健康で過ごせることの喜びを分かち合いたいと発意され、それ以後は「救世救人・真向法」を標榜し、その普及に生涯を捧げられました。特に終戦直後は敗戦で打ちひしがれた日本人を激励するために、東京駅や大阪の街頭で莚(むしろ)を敷いて、通り行く人々に真向法を勧められました。
「要旨は、当協会刊、 「真向一途」より」
真向法の名称について
「真向法」は、その名前から受ける印象から「宗教ではないか」といった疑念を持たれる方もおられると思いますが、宗教とは全く関係ありません。純然たる健康法です。
この「真向」という言葉は、「物事に対して真っ向に取り組む」とか、「人生をひた向き無心に生きる」という意味を含んでいます。従って「真向法」とは、物事に対して真っ向に取り組む、または、人生を前向きに生きるために、健全な身心を涵養する健康法とご理解いただきたいのです。
真向法協会の組織について
「真向法」の普及母体は「公益社団法人真向法協会」です。昭和44年に当時の文部省(現文部科学省)より社団法人として認可、現在(2012/9月現在)は内閣府の認可を得て組織された公益社団法人です。
現在、44の都道府県に当協会の活動に協力する各都道府県実践活動グループ、「真向会」があります。その真向会の傘下には夫々教室等があります。実施者はおよそ百万人です。
真向法協会の活動について
わが国は今、世界に例をみないような高齢社会を迎えていると同時に、病人ではないが健康でもないという、いわゆる「半健康人」が増えているといわれています。そのために医療費の増大をはじめ、老人介護等さまざまな問題が大きな社会問題になっていることは、皆様もご存じのことと思います。
こういった時代背景のもと当協会では国民の健康はもとより、医療費の節減に寄与し、併せて「健康で明るく豊かで繁栄する健康長寿社会」を実現するために、啓蒙運動を全国的に展開しています。その取り組みとして下記のような活動をしています。
協会活動の業務
- 全国組織の指導管理
- 指導者の養成
- 段級・指導者資格の認定
- 毎年各地での全国大会の実施
- 認定校の承認
真向法の正規認定校として、現在、和光大学にて真向法をテーマとした「健康体操学」を
正規の学生講座として行い、卒業時には協会より「准士」を授与する。
広報活動
- 要望により各地に赴き、講演・講習を行う
- 広報紙 「健体康心」の月刊
- 書籍・解説書の頒布
- インターネットによる広報
真向法体操の指導(本部道場)
- 初心者講習会
- 真向法カルチャースクール
- 個人指導
- その他